【欅坂46】BRODYの欅ちゃん特集を読んで思ったこと
このところの欅ちゃんたちの快進撃は出版社をひっくり返すレベル。
先だって発売された「BRODY」という雑誌に何種類かある限定特典をつけて売ったら瞬殺。追加しても瞬殺。仕方がないから渋谷のTSUTAYAで(「ちょっとやそっとじゃ売り切れない量を入れる」とか販売側がフラグ立てて)即売会したら完売。
こういう全くもって蚊帳の外のやり取りを眺めながら、なかなか手元に届かない雑誌にイライラしつつ。巡り巡った十何店舗目かのコンビニで購入したものの、このイライラを心に残しながら読むと、読後の感想に変な影響が出そうだったのでしばらく寝かせてから見ました。ようやく。
欅ちゃんのこの一年間の道程とか、今やっている事とかを考えれば、彼女たちが決して平々凡々とした日常を送っているわけでは無いということは伝わってくるし、同意できます。記事中の言葉を借りれば『鳴り物入りで登場して、失敗が許されない』グループとして、メンバー21人がプロたらんとして、目の前のステージを一つ一つ乗り越えてきたことは賞賛されるべきだとも。そして、この出来事を称して「革命」と呼ぶことにも違和感はありません。それだけすごいことになってきてると思う。
ただ、「全員野球」なんていう、過去にHKTを推していた僕にとっては非常にセンシティブな言葉が出てきたりもしてて、不安がよぎります。
今のこの勢いを作り上げたのは他でもない欅ちゃんたちのチカラであり、あるいは制作スタッフや運営といった人たちの先見性や巡り合わせの妙なのだと思いますが、反面で個人的に今のこの欅ちゃんの勢いは「バブル」的だと感じています。
なぜなら、欅ちゃんのファンの熱量を支えている要因の中には、少なからず「全員が選抜であること」があると思うからです。
握手券販売の終盤の売れ方、完売の出方とかを見ても、「誰一人として売れ残しがないように」って感じの神の見えざる手が見え、48グループの総選挙とはまた違った意味合いでのヲタクの頑張りとその方向性が見て取れるように思います。
それに同調するように、BRODYの記事の締めも、「3rdのフォーメーションで、それまで後列だった齋藤さん、小池さん、原田さん、佐藤さんがフロントに立って、序列を問わず誰もがどのポジションでも輝ける」ことを「奇跡」と表現しています。
「全員選抜」
これこそが欅ちゃんたちにとって最大かつ最重要な要件であることは想像に難くありません。今後、これが崩れるような出来事が起こらなければいいと思うのですが、今回の記事ではほとんど言及されなかったひらがなけやきのメンバーが、兼任の長濱さんを除いても11人いるし、斎藤さんもブログで言ってたけど「秋元先生のグループでは、全員選抜というのは珍しい」っていうのもまさにその通りで。
でも3rdの全員選抜とそのフォーメーションの組み換えを「奇跡」「革命」って言っちゃったなー、困ったなーっていうのが感想です。
僕は、今後リリースを重ねていく中で、欅ちゃんの「全員選抜」が「堅持されるべきこと」なのか、「進化のためにはやむなきこと」なのか、慎重に見極めるべきだと思います。でもまあ、「全員選抜」であり続けるほうが絶対楽しいよな。それに、「全員選抜」が崩れた時には欅ちゃんの中の何かが一旦しぼむこともまた必然だと思っています。きっと欅ちゃんたちなら盛り返すんだろうけど、古今東西アイドルちゃんの「産みの苦しみ」を見るのはただただしんどいから御免被りたい。
でも某「予定調和はつまらないおじさん」がプロデューサーだからなあ。
絶対そのうち「予定調和じゃつまらない」って言い出して、メンバー内に格差を作ろうとする気がするし、来るべき時に向けて覚悟を決めておくべきなのかなーとも思うのですが、その世界って想像するだけでも超つまんない世界なんですよね…
だから、楽しい気持ちで眺め続けていられるように、来年の今頃もまだ「奇跡」って言い続けられるグループであっていてほしいなあ、と思うのが正直なところです。
ふと思い返せば去年の今頃、それこそ「奇跡」と呼びたくなるような幸せな世界が、とあるメンバーの卒業をもって一瞬にして潰えたのを思い出して、むせび泣きながら。
成仏の道も一歩から
僕は亡霊だ。
もう一年も前になるあの日――ある女の子のアイドル人生の終焉の日。
僕はその日のことをいろいろな理由で未だに受け止められずにいる。
そういう人のことを、【亡霊】という。
そんな亡霊の僕も、半年ぐらい前からやっと、違う人たちに興味を抱き、追いかけるだけの心の整理がついてきた。
僕の目の前には今、2つのグループがいる。
1つ目のグループは、とにかく眩しい。
よく知ってる世界の親戚、みたいな身内感。
悶々とくすぶっているものを掴み上げて、陽の目をみせようとしてくる感じ。
その力はとても強引だけど、あの日より前の楽しかった頃を蘇らせてくれる。
時々、メガネのおじさんの顔がチラついて、またあの日のようなことを思い知らされるのかもしれないけれど、見ていてとても心が穏やかになる。そんなグループ。
2つ目のグループは、とにかく騒々しい。
知ってはいたけど、足を踏み入れることがなかった世界。
下向いてたら背中を殴られて、後ろからゲラゲラ笑われてる声が聴こえる感じ。
その振る舞いは粗雑に見えながら繊細で、その時々の何かを詰め込んで、思い思いのフォームでぶん投げてくる。気づいたら後ろからものすごい力で押されて、いつの間にか前のめりにさせられている。同じ空間を共有するのが気持ちいい。そんなグループ。
1つ目のグループは欅坂46といい、2つ目のグループはBiSHという。
置かれた境遇も、やってることも、磨かれていくさまも、全てが正反対に見えるその2組が、世の中では「アイドル」と一括りにされてる面白さとか、その業界の中で生き抜こうとしておられる2組のことをなんとなく愛でていく、そんなブログになりそうです。
一年前の反省で、亡霊するのしんどいので、特定の推しは作らない…つもりが、織田奈那さんとモモコグミカンパニーさんに惹かれています。
成仏の道も一歩から、といいつつきっとまた、その日がきたら亡霊になるのでしょうが、その時まではネットの端っこの方で、生きた証を記したいと思います。