成仏の道も一歩から
僕は亡霊だ。
もう一年も前になるあの日――ある女の子のアイドル人生の終焉の日。
僕はその日のことをいろいろな理由で未だに受け止められずにいる。
そういう人のことを、【亡霊】という。
そんな亡霊の僕も、半年ぐらい前からやっと、違う人たちに興味を抱き、追いかけるだけの心の整理がついてきた。
僕の目の前には今、2つのグループがいる。
1つ目のグループは、とにかく眩しい。
よく知ってる世界の親戚、みたいな身内感。
悶々とくすぶっているものを掴み上げて、陽の目をみせようとしてくる感じ。
その力はとても強引だけど、あの日より前の楽しかった頃を蘇らせてくれる。
時々、メガネのおじさんの顔がチラついて、またあの日のようなことを思い知らされるのかもしれないけれど、見ていてとても心が穏やかになる。そんなグループ。
2つ目のグループは、とにかく騒々しい。
知ってはいたけど、足を踏み入れることがなかった世界。
下向いてたら背中を殴られて、後ろからゲラゲラ笑われてる声が聴こえる感じ。
その振る舞いは粗雑に見えながら繊細で、その時々の何かを詰め込んで、思い思いのフォームでぶん投げてくる。気づいたら後ろからものすごい力で押されて、いつの間にか前のめりにさせられている。同じ空間を共有するのが気持ちいい。そんなグループ。
1つ目のグループは欅坂46といい、2つ目のグループはBiSHという。
置かれた境遇も、やってることも、磨かれていくさまも、全てが正反対に見えるその2組が、世の中では「アイドル」と一括りにされてる面白さとか、その業界の中で生き抜こうとしておられる2組のことをなんとなく愛でていく、そんなブログになりそうです。
一年前の反省で、亡霊するのしんどいので、特定の推しは作らない…つもりが、織田奈那さんとモモコグミカンパニーさんに惹かれています。
成仏の道も一歩から、といいつつきっとまた、その日がきたら亡霊になるのでしょうが、その時まではネットの端っこの方で、生きた証を記したいと思います。